シュミテクトって本当に知覚過敏に効果があるのか?本気で調べてみた。
知覚過敏にも原因は様々。シュミテクトの効果が見込める症状、シュミテクトの効果が見込めない症状、重度の知覚過敏の筆者が実際に使ってみた感想を紹介します。
私の症状は、左上奥歯に冷たいものがあたると『キーン』としみる、いわゆる、知覚過敏。
毎回、飲食の際は、少しずつ食べないと、食べ物が当たってしまい、『キーン』といった痛みを感じてしまいます。
知覚過敏の正体
知覚過敏とは、歯の象牙質が露出している状態のこと。本来、歯の最表層は、エナメル質でコーティングされています。このエナメル質は、歯の表面を守る役割をしています。
エナメル質は、多少傷ついたり、削っても痛みを感じることはありません。象牙質はエナメル質と異なって、傷ついたりすると痛みを感じます。
また、象牙質は冷たいものや熱いものなどでもしみて、痛みを感じます。厄介です。
上図のように緑色の箇所が象牙質となります。歯の根元の方は、エナメル質でコーティングされていません。
そのため、歯茎が何からしらの原因で剥がれたり、歯と歯茎の間に隙間が生じてしまうと、象牙質が露出された状態となります。
露出された象牙質に冷たいものや熱いものが触れることで、しみて痛みを感じます。
これが、知覚過敏の正体です。
知覚過敏がひどくなると、歯磨き粉の冷たさだけで、しみて痛くなります。
シュミテクトが知覚過敏に効く理由
シュミテクトがどう知覚過敏に効くか、どういった成分が効くのか解説します。
硝酸カリウム
硝酸カリウムは、神経鈍麻作用があると言われています。簡単に言うと、神経が痛みを感じるのをやわらげるということです。
これは、鶴見大学歯学部歯周病学講座においても、鈍麻処置として、シュミテクトの硝酸カリウムを取り上げています。
ただ、Wikipediaで硝酸カリウムについて調べてみたところ、硝酸カリウムが『歯痛の過敏症に有効であると言う結論は得られていない』となっており、本当に硝酸カリウムが知覚過敏に効果があるかどうかは、わかりません。
実際に使ってみる他ありません。後に私が使ってみた感想もありますので参考までに。
フッ化ナトリウム
シュミテクトに含まれるフッ化ナトリウムという成分は、先に出てきたエナメル質をより一層強固なものにする効果があります。
Wikipediaにおいても、フッ化ナトリウムは、『歯のエナメル質成分ハイドロキシアパタイトと反応してフルオロアパタイトを形成させて歯牙の耐酸性を強化すると考えられている』と述べられています。
つまり、歯を溶かす酸性に対する耐性を強くする効果があります。
短期間での効果は見込めないが、長期的に利用することで効果が見込めそうです。
シュミテクトの効果が見込める知覚過敏
『知覚過敏』とは症状のことで、一言に『知覚過敏』と言えど、原因は様々。シュミテクトもすべての『知覚過敏』に効果があるわけではありません。シュミテクトの効果が見込めるのは、酸蝕症による知覚過敏です。
酸蝕症による知覚過敏とは?
酸蝕症とは、酸によって歯が溶けてしまうことです。酸性の食べ物や飲み物(柑橘系のジュースやソーダ系のジュースなど)や、胃酸が原因となります。胃酸は嘔吐や逆流などによって歯に触れてしまいます。歯は、酸に非常に弱く、再石灰化が阻害されてしまいます。
こういった酸が原因で、歯の表面にあるエナメル質が溶かされ、象牙質が露出することによって生じる知覚過敏にシュミテクトは有効です。
傷ついた歯による知覚過敏にも有効!!
過度の歯磨きによって歯が傷ついて、知覚過敏になるケースもあります。
歯ブラシが硬かったり、力強く歯磨きをしてしまうと歯の表面にあるエナメル質に傷がついてしまうことが主な原因となっています。
また、ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用して傷ついてしまう場合もあります。
そういった過度の歯磨きによって傷ついた場合の知覚過敏にもシュミテクトは有効です。
シュミテクトの効果が見込めない知覚過敏
シュミテクトの効果が見込めない知覚過敏もあります。そういった場合には歯医者に行くことをおすすめします。
歯茎が下がってしまうことによる知覚過敏
歯茎が下がってしまうことによる知覚過敏はシュミテクトによる効果が期待できません。歯茎が下がってしまう原因としては、歯周病があげられます。
歯茎の下がり具合にもよりますが、歯茎が下がってしまうと、露出される象牙質部分の割合が大きくなってしまうので、シュミテクトでカバーできません。
歯茎が下がってしまう根本原因の歯周病を歯医者さんに行って診てもらいましょう。
シュミテクトによる歯磨きのコツ
私が歯医者さんから教えてもらったシュミテクトによる歯磨きのコツをご紹介します。
乾いた歯ブラシにシュミテクトをつける
乾いた歯ブラシにシュミテクトをつけるようにしてください。歯ブラシに水をつけてしまうと、シュミテクトの成分が薄まってしまい、効果が半減してしまいます。
シュミテクトによる歯磨きを1日2回、2週間以上続ける
シュミテクトによる歯磨きを1日2回、2週間以上続けるようにしてください。シュミテクトは即効性があるわけではありません。継続的に使用し続けることにより、徐々に痛みが和らいできます。
歯磨きの仕方は乾布摩擦と同じ
歯磨きの仕方は乾布摩擦と同じように、『磨く』というより、『こする』『ゆらす』というようなイメージで磨きましょう。強く磨かないと磨いた気にならないかもしれないけれど、歯の表面にあるエナメル質を傷つけてしまう場合もあるので、『こする』、『ゆらす』イメージで1本1本丁寧に磨きましょう。
口をゆすぎ過ぎに注意
口をゆすぎ過ぎてしまうと、シュミテクトの成分が落ちてしまいます。全てをしっかりとゆすぎ切らないのは少し気持ち悪いかもしれませんが、シュミテクトの成分が少しでも残るようにゆすぎ過ぎには注意をしましょう。
実際にシュミテクトを使い続けた感想
私自身、重度の知覚過敏なので、シュミテクトを使い続けた感想を述べたいと思います。
同じ症状で悩んでいる人の助けになれば幸いです。
まずは症状から。
私の場合は、下図のように、上の奥歯の歯肉に埋まっていた『親知らず』が出てきたことによって、歯肉とその前の歯の間に隙間ができてしまい、そこに冷たい物が触れると『キーン』としみてしまう状況でした。
歯医者に行って、『親知らず』を抜いてもらいました。
その結果が下図。
穴ができてもっとしみるようになった。。。
歯医者さんからシュミテクトをすすめられ、1日2回シュミテクトで歯磨きを続けました。
1週目、親知らずを抜いて、糸で縫っているため、その痛みかしみる痛みかわからなかった。
2週目、抜糸後、歯磨きの際は、シュミテクトの冷たさだけでしみて痛い。食事の際は、ご飯粒が穴に入る度に痛みを感じる。温かいスープでも痛みを感じる。シュミテクトの効果は今のところない。
3週目、穴が小さくなってきたのか、痛みが和らいできた。シュミテクトの効果か?まだ、冷たい飲み物が当たるとしみて痛い。
4週目、さらに穴が小さくなってきて、痛みが和らいできた。シュミテクトを付ける際の痛みはほぼない。まだ冷たいもとはしみて痛い。
シュミテクトを使い続けた感想としては、痛みは和らいできた。ただし、痛みが和らいだのが、シュミテクトの効果なのか、人間本来持ち合わせている回復力によって、穴が小さくなってきたのか、どちらの効果によるものなのかわからない。
現段階の考察では、個人差はあれど、シュミテクトを使ってみる価値はあるかと思います。値段も高くはないので。
私の場合は、親知らずを抜いて、歯茎が下がっているので、シュミテクトの効果は期待できませんが、同じ症状で悩んでいる人のために参考になれば幸いです。
今後もシュミテクトの効果については更新予定。
コメント